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アクリルファーの染色試験(後編)

2010年1月17日(日)14:08きとら[Fursuit]

はい、それでは染色試験の後編はじまりますー。


■手順
前回は養生シートを敷いたシンクに染液やらファーやらを直接ぶち込んだんですが、ステンレス製のシンクから熱が逃げてしまい、液温がすぐに降下してしまいました。まぁ当然ですが(汗)
染色中はできるだけ温度を下げたくない、本番で使う自宅の浴槽に似た環境をつくりたい、といったことが実現できる環境を考えた結果…
P1010305(1) 左写真のような発泡スチロールの小箱を用意し、そこに養生シートをかぶせる作戦でいきました。養生シートは容器の防食や液漏れ防止のための念のための措置です。

P1010308(2) 今回の染液は見かけ上、黒に近い緑。ムラ防止液と染料を溶かしてよくかき混ぜたお湯にファーを投入すると、一瞬で濃い緑になりました。
エクセルトさんちのムクくんみたいな色ですね。
染料は、色だけでなく製品自体も変えました。シンコー株式会社製の染色キット「グリーン」を調達(*´ω`)
説明書では「染液を沸騰させてそのまま30分染める」とありますが、やはりファーへのダメージが心配なので、前回同様 沸騰させずに染色してみます(ただし今回は若干上げて65℃に設定)。

(3) 箱にフタをかぶせ、ときどき手で混ぜながら自然に冷えるのを待ちます。
さすが発泡スチロール!30分経っても40度くらいまで保温してくれました。

(4) 常温になったのを見計らってファーを取り出し、ぬるま湯で軽く洗滌します。

P1010314(5) キットに入っていた仕上げ液(色止め剤)を染液と同じ温度のお湯で溶かし、ファーを投入。このまま15分ほど待ちます。
仕上げ液はお酢のようなにおい。主成分は酢酸かな。
裏面(グランド)は左写真のような感じ。右側があまり染まってなかったり、シミのようにところどころ黒変しているのが謎です…。この黒ジミ、形状からして手の脂が影響してるのかなぁ。

(6) 前回と同じ手順・時間で乾燥。
ただし今回は、人間用のプラスチックのクシではなくペット用の金属製のクシでとかしてみました。

■結果
P1010316色:実際の見た目は写真よりも少し淡いですが、イメージに近い色合いに染まってくれました♪
風合い・ムラ:悪くはないものの難を言えば、毛先が若干黄色くなっている箇所が見られること、毛が若干ちりちりしてしまっていることでしょうか。前回試験で確認できなかった現象ですが、単に色が淡すぎて識別できなかっただけかもしれません。

風合い維持のための対策としては
(1)投入時の温度を65℃→60℃程度に下げる (2)急激な温度変化にともなう繊維の収縮を抑制するため、染色工程前にファーを浸すぬるま湯の温度を上げる
ムラ防止のための対策としては
(1)ムラ防止液を多めに投入する (2)染色時間を延長する
…といったことを考えています。


ということで染色試験はひとまず終了~。本番に向けてのデータはそろいました(`・ω・´)

この試験の目的は、自宅の浴槽でファーを染めるためのデータ収集だったんですが、今さらながら「そもそも業者に委託してもいいんじゃね?」と思い、上述のシンコー株式会社様に代金をお見積りいただきました。

結果は1営業日で到着。きとら的には許容できるお値段でした( ´ω`)
※念のため価格は伏せてます
ただ、やはり沸騰して染めることになるそう。60℃以上だとファーにダメージが加わるという事例は聞いていたのでちょっと難しいかなーと思いつつも、HPに公開されている昇温工程のグラフにしたがって耐熱試験もやってみました。

↓つづく!


■手順
P1010318(1) 今回は染色しないので、調理用の鍋を使いました。
鍋で布を煮るのは、小学生の頃に自由研究で草木染めをして以来(たしか県のコンクールで特選だった)ですが、やはりシュールな光景です。
鍋やコンロが汚いのは…見なかったことにしてね!あとでお手入れするんだから!

(2) 染色曲線にしたがって 鍋で煮る
1℃/分のペースでじわじわ温度を上げていったところ、温度計で65度を超えた時点で生地(グランド)全体が「ぎゅっ」と縮まったように見えました。棒でかきまぜてもときどき毛がからまります。
こりゃダメかもわからんね…

(3) 自然冷却。常温に戻るまで1時間ほどかかりました。

(4) 前回と同じ手順・時間で乾燥。

■結果
P1010330こんな感じ。(1)と(2)は比較用です。
:色がついていないので分かりづらいかと思いますが、クリーム色に変色。毛が縮んで反射率が下がったせいかな。
風合い:ほぼストレートだった毛は見る影もなく縮まり、手触りもつるつる→かさかさに変化。一言で表すと「死んだ」感じです…。
一番変化が激しかったのはグランド。この写真では分かりづらいですが、生地の面積自体が3分の2に縮退し、引っぱっても元に戻らなくなってしまっています。


★結論
自宅でやる

ということで、来週末はいよいよ本番。
これから新宿のオカダヤに買い出し行ってきまーす( ^ω^)ノ

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